先日の監査法人に対するガバナンス・コード(統治指針)策定の続報です。どうやら金融庁は監査法人自体の交代制(ローテーション)についても本格的に検討するようですね。
同統治指針は政府が6月に出す成長戦略に明記されるとのことですが、導入への慎重派を押し切ってロードマップを描けるかに注目です。

以下、本日の日経記事を引用させて頂きます。

金融庁は8日、会計監査に関する有識者会議を開き、監査法人の信頼性向上のための提言書をまとめた。東芝の会計不祥事を踏まえ、監査法人が守るべき規範を示す「ガバナンス・コード(統治指針)」を年内につくる。企業とのなれ合いを防ぐため監査法人を一定期間ごとに変える交代制の導入も検討する。金融庁と監査法人が定期的に意見交換する協議会も設ける。

指針をつくる方針は、政府が6月に出す成長戦略に明記。金融庁が指針の具体策を詰める。東芝を担当する監査法人が同社の利益水増しを見逃した問題を受け、有識者会議は監査法人にも一般企業と同じような統治指針が必要と判断した。

指針では、監査法人が自身の組織内での決定権限を明確にするよう求める方向。監査法人の運営体制や人事評価についてきちんとルールを定めることも盛る見通しだ。
企業とのなれ合いを防ぐため、欧州で導入済みの交代制の導入についても本格的に検討する。交代制は監査の質を低下させるとの声もあり慎重に導入の是非を調べる。

東芝を監査した新日本監査法人は総額2000億円超の利益水増しが見抜けず、監査法人の組織運営力の底上げが急務になっている。