【例題2

四半期報告を行っている企業Yは、前期末に税務上の欠損金を100有していたが、当第1四半期に100の利益を稼得し、残りの3四半期についても各四半期100の利益を稼得すると見積もっている。この地域の税率は、年間利益に対して40%の税率が適用され(繰越欠損金の影響は除く)、Y社は当該欠損金を使用することにより従前の税金支払額が当年度に還付される見込であるとする場合、年度の見積加重平均実効税率、及び各四半期の税金費用はいくらになるか。


この点、当期の予想見積利益は400=100×4)ですので、繰越欠損金の影響を除いた当期の予測税金費用は160=400×40%)となります。それゆえ、繰越欠損金の還付予定による当期の税金支払減少額は40=100×40%)となりますので、繰越欠損金の影響を考慮した年度の見積加重平均実効税率は、30%=(160-40)/400)と計算されます。ゆえに、各四半期の予測税金費用は30=100×30%)となります。


以上、今回はIAS34の認識及び測定について簡単に学習をしていきました。このブログでは、IAS34で紹介されている見積りの使用事例の一部をご説明させて頂いておりますが、その他の事例についても実際に基準書をご確認頂き、期中報告での簡便的な方法をご確認頂ければと思います。次回は、IAS33号「1株当たり利益」について、簡単に学習をしていきたいと思います。


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